『NieR Replicant ver.1.22474487139...』開発ディレクターのインタビュー

入社8年目 / 『NieR Replicant ver.1.22474487139...』開発ディレクターのインタビュー見た目だけではない、意味のあるゲームデザインをしたい

「別の世界」を作りたいと思っていた

まずは自己紹介をお願いします。
  • 伊藤佐樹といいます。企画職として新卒でトイロジックに入社して、八年目です。直近だと『NieR Replicant ver.1.22474487139...』の開発ディレクターを担当しました。

ゲーム業界を選んだきっかけは何でしたか?
  • 大学三年生の時、ゲーム業界の合同説明会に参加したことですね。もともとは学生の頃からよく小説を書いていて、小説や出版の道に進みたいと考えていました。お話を書くことでここではないどこかに「別の世界」を作って、その世界の人たちの「魂」みたいなものを感じられる瞬間を作りたいと思って。

    たまたまTVゲーム業界の合同説明会に参加して、そこでお話をいろいろと聞いているうちに、気づいたことがありました。ゲームだったら映像やサウンド、テキストやカメラなど色んな要素を組み合わせて、小説とはまた違った『もっと豊かな別世界』を作れるんだ、ということですね。それでこっちの方が面白そうだぞと思ってゲーム業界を選びました。

その中でもトイロジックを選んだ理由や決め手は何でしょう?
  • まだ会社設立からそこまで時間が経っていないこともあって、自分からいろいろ発言したり、提案したりできそうなところに魅力を感じました。若手のうちから前線に立って、仕事をさせてもらえそうな社風だなと。

    あと面接の時に結構マイナーなゲームタイトルを挙げて話したんですが、当時の面接官の方とそのゲームの話で盛り上がりました。「こんなマイナーなゲームまで網羅しているなんて、本当にゲームが好きな人達が集まっている会社なんだ」と感じたのが決め手の一つでした。

これまでトイロジックではどんな仕事をしてきましたか?
  • トイロジック初のオリジナルタイトルである、マルチプレイアクションゲーム『Happy Wars』の運営ディレクターを担当しました。『Happy Wars』はXbox One、Xbox 360、PCといったプラットフォームで展開されていたので、三、四年継続して携わっていました。

    その後は別の未発表タイトルで、リードアクションプランナーを経験しています。こちらもマルチプレイの対戦ゲームでした。あとはもともと文字を書くのが好きだったのもあって、他のタイトルでも「テキストを書かせてください!」と申し出て、作業の合間にいくつかヘルプも担当しました。

いろいろな人の力で一つのものを作り上げていく達成感

インタビュー近影01
『NieR Replicant ver.1.22474487139…』の開発ディレクターに選ばれた時の、率直な感想を聞かせてください。
  • すごく悩みました。いや、何というか、いちユーザーとしてずーっとリメイクを心待ちにしていたので、遊ぶ前に中身を知りたくないという気持ちが先に立ってしまって(笑)。

    でも『NieR』シリーズに愛着があったぶん、お話をいただけたことは本当に光栄でした。ですので、その後すぐに「原作ファンとして、この作品に恩返しできることを全部しよう」と心に決めました。

以前の経歴で運営ディレクターをされていましたが、その時と違ったことはありましたか?
  • まず、今回はかなり開発規模が大きかったこと。あと以前に運営ディレクターを担当した時は、私がまだ三年目で経験が少なかったこともあり、チームもそれを承知でかなり私を手厚くサポートしてくれました。そのおかげで私自身ものびのびと、安心して仕事をすることができたと感じています。一方で今回は経歴的にも周りから頼られるポジションでしたし、責任を求められていたので身が引き締まる思いでした。もちろん今回も、いろいろな人が力を貸してくれたんですけどね。

楽しい瞬間や、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
  • 社内・社外の、いろいろな能力を持った人たちが集まって、一つのものを作り上げた時です。私一人では絶対にできないことでも、「多くの人の力でこんなに大きなことができるんだ」という達成感につながりました。例えばイベントムービーを確認していたらすごく綺麗なカットが目に入った一瞬や、テストプレイ中のふとした瞬間に格好良いアクションのシーンが生まれた時。開発中、そういったいろいろな人の努力の結晶が自分の想像を超えて輝く瞬間が度々あって、そういう時に一番やりがいを感じます。

トイロジックの魅力はどのようなところですか?
  • 社員間の仲が良く、わきあいあいとした雰囲気なところです。悩みや困ったことを相談しやすかったり、積極的に提案したりできる空気感があると思います。

岳社長の人物像を聞かせてください。
  • 社員の幸せについて、真摯に考えている人だと感じます。元々、社長自身がゲーム開発者として働いていたこともあって「社員が求めること」をよく理解しているのだと思います。ただそれだけではなくて、自分の中でやりたいことを貫き通す芯の強さも持っている人です。現在も社長はディレクターを兼任して開発に携わっているんですが、そこでは絶対に妥協をしないので、一緒に仕事をしていてすごく安心感がありますね

インタビュー近影02
休日の過ごし方を教えてください。
  • 家族と出かけたり、行きつけの焼き鳥屋でお酒を飲んだりしています。お酒はいいですね、大好きです。毎日飲むくらい好きです!
    あとはよく漫画を読んでます。多い時で、えーと……月八万円くらい。最近は電子書籍で手軽に買えるのがよくないですね……。

    ちなみにトイロジックには「エンタメ・ゲーム補助制度」というものがあって、そちらを購入費に充てています。

今までで一番遊んだゲームは何ですか?
  • SEGAさんの『BORDER BREAK』というアーケードゲームです。最大10対10で戦うTPSの対戦ゲームで、高校生の頃から社会人になる手前までずっとやっていました。ジャンルでいうとアドベンチャーをよく遊びますね。最近で言うと『Detroit: Become Human』とか、ちょっと前にさかのぼると『ゴーストトリック』とか。

活躍できるのは「任せたい」と思える人

仕事において今後の課題や目標はありますか?
  • 自分がすべきだと思うことを正直に信じ抜いて、逆風や意見があっても諦めないことを心がけたいです。もちろん他の人の意見を参考にして、こまめに自分の考えをアップデートすることも大事です。重要なのは不本意なことを不本意なままにしておかないこと、だと考えています。

企画の仕事をする上で、最も大事にしていることは何ですか?
  • 意味のあるゲームデザインをすることです。見た目だけ良い形を作ることに躍起になるのではなく、中身の伴った実のある完成形になるよう心掛けています。あとはチームの中でお互いに、得意なものを生かし合うことですね。企画が初めに仕様を考えますが、実装するまでにデザイナーやプログラマーと相談を続けていくことになります。そうやってコミュニケーションする際、他人の力を引き出せるように、というのは常に意識していることですね。

トイロジックへの入社を考えている人に、何かアドバイスをお願いします。
  • 「これをやりたい!」という強い気持ちを持って来て欲しいと思います。トイロジックは、本当に柔軟性の高い会社で、いろんなことに取り組んでいます。そのため、様々な分野の業務を期待される可能性が高いです。そんな時に「この人にはこれをぜひ任せたい」と思われるような人なら、絶対に活躍できると思います。



© Toylogic Inc All Rights Reserved.